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「桃色日記」 その8 病室

2009.06.06 (Sat)

「君を抱いてくれと言われたんだ。あいつに。」
粘りけのある濃い唾液を、喉を鳴らしながら飲み下し、
やっと舌を吸われることから解放されたわたしは、靄の掛かったような頭の中で
その言葉を聞かされました。
なすがままのわたしは、ブラウスの胸元から差し込まれた彼の左の手のひらが、
ゆっくりと乳房を揉み始めたことを、既に許していました。
「次はあいつが僕の女房を抱く。あいつのでかいので女房が、そう思うと、堪らないよ。」
崩れ落ちたわたしのブラウスを上手に脱がせると、背後に回った彼は両手を前に回して、
すっかり固くなった乳首を指の間で挟みながら、
改めて両方の乳房の張りを楽しむようにして揉み込み始めたのでした。
「紹介された時から、こうなればいいと思っていた。なんて、素敵なんだ。」
飽きることなく乳房をこね回す彼は、背後から耳たぶを噛み、
耳に熱い言葉を吐きかけるのでした。

勤め先のレクレーションで足首を痛めたから、Mのところに入院する。
そうメールがあったのは二日前の夕方でした。取り敢えずのものを持って病院に行くと、
主人は足首にぐるぐるの包帯を巻かれながらも、桃色のナースウエアを着た看護士さんと
笑顔で話をしているところでした。
バストイレ付きの個室は、病室とは思えない趣味の良い壁紙で、
ちょっとしたホテルのようです。
Mさんは主人の小学生時代からの親友で、
お父様の経営される総合病院の内科医として勤務するお医者様。
結婚前から何度となくお会いし、当人が結婚した後も四人で日帰りの小旅行や、
食事をする親しいお付き合いをしています。
「Mが俺の怪我のことで話があるから、帰りに部屋に寄るようにって。」
そう言われて行ったMさんの個室で、息が詰まるほど強く抱きしめられ
瞬く間にくちびるを奪われたのでした。

Mさんの両手から与えられる甘い快感はわたしのからだの芯まで響き、
自分のものが、男の人のものを受け入れる準備を、やがて完了することに驚いていました。
促されるままに膝をつき両手をソファーにかけました。
彼はわたしの下着を外し背中に被さると、
知られるのが恥ずかしいほど濡れたものに、
熱く尖った男のもをゆっくりと挿入し始めたのです。
思わず甘い声を出しました。わたしのものを広げながら更に奥に入ってくるものに、
どうしようもない愛情を感じ、彼の動きに合わせてからだを前後に揺すっていました。
両方の乳房は片時も離されることなく彼の手のひらが愛し続けて、
あまりの気持ちの良さに自分が泣き始めたのに気づきました。
先ほど彼が言った恐ろしい話のことを考えることもなく、
わたしのからだは彼のからだを、
呆れるほど貪欲に味わっていたのでした。

二度目の激しい射精を、からだを繋げたまま受け入れた後、
髪を撫でられながら又あの甘い声を聞くことになりました。
「あいつは 君に 僕の子どもを産ませても良いと言ったんだ。」
多量の彼の精液をからだの奥に抱いたままのわたしは、
自分のからだの中で、
今この時 かれのものがわたしを探し求めていて、
もし、幸運にもふたりのものが結ばれたとしても 
そして 放出した後も、こんなに堅いものでわたしと繋がっている、
この人の子どもを産むことは、至極自然なことのように感じていたのでした。

理性は崩壊していました。
からだが覚えきった彼の精液の味を忘れることは、きっと無理だろうと、
ぼんやりした頭で考えていたのでした。  


17:38  |  「桃色日記」  |  Trackback(0)  |  Comment(0)
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