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地中海での過ち あきらさんのこと

2016.10.17 (Mon)


「素敵だよ」

思いもかけないだんな様の低い言葉に、思わず振り返ろうとしましたが、
その時には、もう、首筋に、唾液を感じるだんな様の温かなくちびるが、
ゆっくりと、這い回りだしていたのです。

主人や奥様がいるはずなのに、
いつの間にか、うっすらとした部屋の中には、
だんな様と私、二人だけになっていたのでした。

「駄目ですよ、冗談は」

そう言って、だんな様の傍らをすり抜けようとしましたが、
上手に捕まえられてしまったのです。

「二人、戻ってこないさ」

あご先に指を添えられると、
だんな様の、ワインの匂いが残る、温かな息遣いが近づきました。

抗うこと、できたはずなのに、
なぜだか、私、観念したように、震えるまぶたをそっと閉じると、
触れてきた濡れたくちびるから伸びた舌先を、
逃げることもしないで、迎え入れてしまったのです。

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いつか見たような、恥ずかしい夢ではありませんでした。
時折、私が見てしまう、妄想でもありませんでした。

大好きな夫と楽しむはずだった夜に、
夫ではない男の人に、舌と唾液を吸われ続けながら、
間違いのない現実の時間の中で、力の抜けてしまった身体、震わせていたのです。

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学生時代が終わるころ、
人には言えない、濃密な時間を過ごしあったあきらさんと、
去年の晩秋から師走にかけての数ヶ月間、
彼に求められるままに、そして、夫に許されるがままに、
週に一度、彼のマンションに通った私は、
愛人と言われても仕方のないような、そんな日々を過ごしました。

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その夜に戻ってはこないだろう、最愛の妻の後姿を見送る、
計り知れない主人の眼差しを背中に感じながら、
でも、そんな、自分のありきたりな生活に背を向けた瞬間、
もう、私のこころは、これから向かう、あきらさんとの時間だけしか、
考えられなかったのです。

向かい合って二人で食べる夕食のために、
あきらさんの大好きなものを、あきらさんのために作るその時、
大好きであるはずの夫のことは、一瞬たりとも、私のこころにありませんでした。
ただ、夕刻に迎える、あきらさんの笑顔だけが、
私のすべてを、支配していたのです。

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二人の子どもたちも、すっかりと手が掛からなくなり、
夫婦だけで過ごす生活に、自分にはわからない、
いくらかの、けだるさを感じていたのかもしれませんね。

週に一度だけの、そんな夜。
抑えきれない喘ぎと桃色の細い声が恥ずかしくて、
自分から、あきらさんのくちびるを求めると、
彼の舌先を探し、絡め、吸い上げ、泣き声さえあげながら、
唾液、すすっていました。

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それに、赤ちゃんのこと、大丈夫ではないと思える夜でさえ、
彼が枕元に置いてくれてたスキンを使うこともなく、
彼に心配されながら、そのまま身体の奥に迎え入れることを望み、
欲しくて欲しくて堪らなかった、白く、温かな彼の精液、
そのまま、出してもらうように、願ったのでした。

隔たるものなく、身体の一番奥に注いでもらうために、
彼の逞しい腰に自分の白い太ももを絡め、叫ぶようにして、腰、振り続けたのです。

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どうかしていたんだと、今も、そう、思っています。

女としての自分の身体が、ゆっくりと熟れ始めているの、感じてました。
大好きな夫がいるというのに、そうではない男の人にも抱かれた私。

人生の中で、男の人のこと、一番欲しくて堪らない時期だったのかもしれませんね。

とにかく、自分の身体を燃え上がらせる情欲を、
自分ではどうすることもできない頃だったのです。

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けれど、なぜだか、
今年になって、あきらさんからの連絡、一切、無くなりました。

何度か、私から連絡をって、そうも思ったんですが、
その空白は、あきらさんが決めたことで、
もう、私が求めることでは、無いことだとも思えたんです。

それに、夫に対しても、
やっぱり、そんな、あきらさんと続いてた時間が、申し訳なくて。


今年の、尾山神社への初もうで、
パパや子どもたちの、健やかな一年を祈った最後に、

 神様、どうぞ、今年の私の身体をお守りください。
 大切な夫以外の男の人に抱かれないように、
 もしも、そんなことになりそうになっても、
 私が、しっかりと拒めるよう、お願いします。

って、そんなこと、一生懸命、お祈りしたんですよ。
もう、夫以外の男の人とのことで悩む、そんな、自分に、
正直、呆れ、そして、疲れていたのだったと思います。

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街中で、知らない男性に、声をかけられることは、前と同じだったし、
いつものTさんの別荘に集まっての、ちょっと、ドキドキの時もありました。
けれど、間違いなく、今年になってからの私の身体、
大好きな主人だけのものだったのに…。

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