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百万石祭りの夜4

2015.06.21 (Sun)


さて、当日、ひがし茶屋のあるお茶屋を訪れました。
「ごめんなさいね、順子さん、ご無理言っちゃって、本当に助かるわ」
そう言いながら、女将さん、申し訳ない顔して、迎えてくれたんです。

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控えの座敷で、美味しいお茶頂きましたが、
「でも、順子さん、本当に綺麗だわ。二人の子どもさんがいるなんて、嘘みたい」
って、言っていただきましたよ。

午前中にいつものエステ、お昼から美容院に行って、
着物は少し明るい訪問着に、帯は、袋帯を二重太鼓で結んでみました。
日本髪ではありませんが、
気にいっている花かんざし、挿してみたんです。
「着物の趣味が良いし、着付けがしっかりしてるわ」
って、着物が専門の女将にそう言っていただいて、嬉しかったです。

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「京都にある上場会社の、ハンサムな部長さんなのよ。昔からのご常連さんでね。
お客さん、いろいろ紹介してくれるし、変な人じゃないわ、安心して。
あっ、食事は、とびきりのまかない準備してもらうから、
お座敷が跳ねたら、一緒に頂きましょうね」

じゃあって、女将さんの後について、
よく手入れされた、黒塗りの廊下を通って、お座敷に向かいました。
お庭の緑が、薄らとした夕闇に溶け込もうとして、
鹿脅しの、乾いた音が響きました。

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京都の人って聞いて、少し、安心しましたが、
お話、上手にできるかしらって、やっぱり、どきどきしたんです。

小さい時から、着物の着付けと一緒に、ふすまの開け閉めから、立ち居振る舞いも、
随分と厳しく躾けられたと思うし、
それに、自分のこと以上に、女将に恥をかかせないようにって、思いましたよ。

女将さんについて、挨拶をして部屋に入る時も、
自分では落ち着いて上手にできたと思いました。

お客様も、ついさっき、着かれたみたいだったので、
背広をお預かりして、ハンガーに掛けましたが、
脱がれた背広から、なんだか、いい香りがしたんです。

あらためてご挨拶をして、お客様のお顔、見ました。
あぁ、本当、素敵な男性だわ。
年齢は、私より、一回りくらい上かしら、がっちりとして、
それでいて、優しげな眼差しなんです。

女将に勧められて、お隣のふかふかの座布団に座りましたが、
さっき、背広を掛けた時と同じ、いい香りがしました。

「堅苦しいこと嫌いだから、さぁ、いただきましょうか」って、
杯を持たれました。
いつも、主人とお家で飲むのは、ビールやハイボールが多いから、
日本酒を盃に上手にお注ぎできるか、震えたらどうしようって、
ちょっと、心配になりましたよ。

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「女将、流石だね、こんな綺麗な人、呼んでくれるなんて」
「えぇ、牧田さんのために、無理言って頼んだんですよ」
「そりゃぁ、嬉しいね。売れっ子なんでしょ」
「いえね、実はこの人、素人さんなんですよ」
「えっ、そうなの」
「そう、日頃は、しっかりとしたご家庭の、人妻さん」
「人妻!」
「そうなんですよ、だから、あんまり、無理なことしないでくださいね」

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女将と話をしながら、牧田さん、恥ずかしそうに俯いてる私のこと、
舐めまわすように見直すと、
「目の保養って、若い頃はよくわからない言葉だって思ってたけど、
 こうして、この人のみたいな綺麗な人見ると、
本当に、目だけじゃなくて、こころの保養にもなるよね」
って、言っていただいたんですよ。



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