FC2ブログ
07月≪ 12345678910111213141516171819202122232425262728293031≫09月

恩返し4

2019.08.16 (Fri)


486.jpg

楽しみにしていた夕食、のど黒のしゃぶしゃぶや能登牛石板焼きなど、
旦那様方大いに喜んで、お酒も随分と進んだみたいだし、
私たちも、結構頂きました。
明子さんたちの、パリでの思い出話が、とっても面白かったんですよ。
外人さんはどうだ、こうだと、ちょっとえっちなお話もあったんですけど。

25410014905.jpg

お皿が引かれると、主人、明子さんたちと、海辺の方に散歩に行くっていうので、
私ひとり、先にロビーの方に降りて、お土産の品定め。
部屋に戻ると、あらっ、旦那様がお一人。

2379 (1)

「ふたりとも、下の松林に行っちゃいましたよ」

そう言って、ホテルの裏にある見事な松林に続く散策路の方に目を移しました。
私も、一緒に二人の姿探しましたが、
そっと、後ろから、彼の身体が寄り添ってきたんです。

「明子のことで、順子さんやご主人に無理を言って申し訳なかったですね」
私が、言葉を探しきれないでいると、
「けれど、そのお陰で、こんな時間を過ごせるんだから」
って、私の浴衣の身体に巻き付かせた両腕に、ぎゅうって、力こめたんです。

00232.jpg

「あんっ! 駄目」って、
甘い声が出て、思わず仰け反りました。
こんなことにはならないだろうと思っていたのに、
皆が望む夜に向かって、桃色の時間が少しずつ、流れ始めようとしていたのでした。

おとがいに手を添えられると、いい匂いのする息が近づき、
彼のくちびるが、私のくちびるを求めてきたことが分かりました。

1873-12s.jpg

夫が、近くにいるというのに、
求められるがままに、人妻としてのくちびるを、
夫ではない男の人のくちびるに、許してしまうのでしょうか。
くちづけは、それだけでは済まない時間の始まりだとわかっているのに。

僅かに、彼のくちびるが、自分のものに触れたと思えたその瞬間、
私は、自分でも驚くほど上手に、彼の両腕からすり抜けていました。
そして、乱れた息を整えながら、浴衣の胸元を重ねなおすと、

「私たちも、お散歩、行きましょうね」って、
恥ずかしそうに微笑み返したのです。
あぁ、危なかったわ。

こうして更けていった能登の夜。
四人がどんな時間を過ごしたのか、
ごめんなさい、それは、ひ・み・つ です。

ふふ。


関連記事
09:50  |  「順子の日記」  |  Trackback(0)  |  Comment(6)

恩返し3

2019.08.09 (Fri)


それから半年ほどして、
ご主人が帰国したって、明子さんから、連絡があったんです。
出身も、大学も東京だったご主人、
ぜひ、私の街に行ってみたいと、二人で訪れてくれました。

週末、主人の運転で能登に行くことになっていたので、
平日だったその日は、私が、兼六園やひがし茶屋街、お城公園などをご案内。

ダウンロード

歴史好きだったご主人、喜んでくれました。
おもてなしなので、着物着ましたよ。
私が一番気に入っている絞りのもの、
そんな、私の着物姿も、とっても、誉めていただきました。

o1440176313887486072.jpg

有名商社のパリ支店勤務、センスの良い身なりと品のある口調。
私も、なんだかどきどきしちゃう、素敵な男性なんです。

「永く外国にいると、この街のような、純日本風な佇まいが、心に染みるし、
 やっぱり、自分が日本人なんだと、実感できますね」って、
私の着物姿舐めるように見ながら、そう、言ってくれました。

「それに、順子さんみたいな、美しい黒髪の清楚な女性にも、
こころ揺れるものを感じますよ」

美しい緑の絵が映る池のほとりを、三人でゆっくりと歩きながら、
この街に来ていただいたこと、嬉しく思ったのでした。

5011.jpg



次の日は、朝早くにホテルの明子さんたちを拾って、二時間ほどのドライブ。
一度、予約してあったホテルに到着した後、
楽しみにしていた朝市に、タクシーで出発。

Y313418666.jpg

露天のお店を覗いた後、新鮮な魚介類を、安くいただける小さなお店に入り、
立ち飲みでしたが、朝からお酒まで頂いてしましました。

アワビや珍しく串に挿してあるお刺身、そして、日本酒。とっても、美味しかったですよ。
私たちには、行き慣れたところでしたが、
明子さんご夫婦には、ひどく喜んでいただいて、良かったです。
その後は、輪島塗の美術館や酒蔵の見学。

f0094d9e3ba0bb57d7ce7d362751f4d8_s.jpg

お昼過ぎに旅館に戻ると、せっかくだからと温泉に入り、
私たちはリビングの大きなソファーで、明子さんたちは、奥の洋室で、少しお昼寝。
座敷から日本海を眺められる、素敵なお部屋予約してあったんで良い気持ちでした。

十四畳の和室に眺めが楽しめる板の間付の和室と、箱庭の緑が楽しめるリビングルーム、
その奥に、セミダブルのベッドが二つ並んだ寝室と、
四人でも、ゆっくりと寛げる間取りだったんです。

楽しみにしていた夕食の前に、もう一度、お風呂頂きました。
お部屋にも、立派なお風呂あったんですけど、
目の前に広がる海を眺められる波打ち際の大浴場があったので、
明子さんとご一緒しました。
タイミングが良かったんでしょうね、二人きりだったんですよ。

img_sky_roten.jpg

「初めての能登だったから、主人も楽しんでくれたみたい。良かったわ。」

明子さん、白い胸元にお湯を掛けながら、そう言ってくれました。
えぇ、私も嬉しかったですよ。
けれど、その後の言葉に、びっくり。

4911c007.jpg

「それに、やっと、ご恩返しできそうだし。
がっかりしないように、順子のこと、しっかり可愛がってあげてねって、
そう、言ってあるから」

「もう、いいのよ。そのこと、
明子さん、お願いだから、この間のこと、忘れてね」

「それが、主人、旅行前から、順子とのこと、楽しみにしてるみたいだし、
 私だって、旦那様とのこと思い出して、恥ずかしいけど、しっとり、しちゃって」

そう、言うと、目の前に広がる穏やかな海に、濡れたような視線を移したのでした。

sex_5741-052s.jpg

やだぁ、ご恩返しのこと、明子さんたち、すっかり忘れてるって思ったのに、
まぁ、きっと、へんなことには、ならないだろうけど。って、
その時は、そう、思っていたのです。

穏やかな水平線の西側の空が、淡い茜色にゆっくりと染まり始めていたのでした。

nk3001.jpg
08:45  |  未分類  |  Trackback(0)  |  Comment(6)

恩返し2

2019.08.06 (Tue)

thCA5BLL8F.jpg

「朝食は、ホテルで、済ませてくるから」
そう言ってたとおり、二人、次の日のお昼前に帰ってきましたが、
ひどく遅かったわね、今まで、何してたのかしら。

その後は、皆で、明子さんのために観光。
ご希望通り、二人、肌を寄せ合って、身体を繋ぎ合ったのでしょうか、
主人、私のもとに戻ってきたはずなのに、
明子さんたら、時折、主人に腕を絡めてたりして、
なんだか、どちらが奥さんか、わからない様子だったんですよ。

a9273562.jpg

夕食は自宅で手料理をって、台所で明子さんと二人で下ごしらえ。

「昨日は、ありがとう。ごめんなさいね」

聞こえない振りをして、手元の視線を移さないようにしたんだけど、
「ご主人すごいのね、順子、幸せだわ」だって、

もぉ、何が、すごかったのかしら。

00021.jpg

「約束どおり、今度、主人に恩返ししてもらうから、楽しみにしててね」

恩返し? それって、どうゆうことかしら。
まさか、私が明子さんの旦那様に、抱かれるってこと!
やだぁ、それが、恩返し!

sex_5741-124s.jpg

この街のご馳走と言えば、海産物と日本酒。
大阪も、美味しいものがいっぱいなんだろうけど、
その日の自宅での夕食、明子さん、とても、喜んでくれました。
私の隣に座った主人、今夜は、間違いなく私の大切なパパでいてくれたのです。

こうして、二日目の夜が更けていきました。

きっと、真夜中だったと思います。
暗がりだったので、何時だったかはわかりません。
けれど、主人が寝室にいないこと、すぐに気が付きました。
そして、どこに行っているのかも、なぜだか、察することができたのです。

二つの部屋を間に挟んで、
一番、奥にあるゲストルームにいる気がしたのです。
そして、そのゲストルームには、明子さんがいるのでした。

どちらが誘ったのかしら、
昨夜の繋がりを、お互いの身体を、忘れることができなかったのでしょうか。
それぞれの寝室に入った後、
もう一度、昨日の夜と同じような桃色の時間を過ごそうと、
私に、気付かれないように、約束したのかしら。

9bf5cbd0-s.jpg

明子さん、自分だけではどうしようもない、身体の求めのおもむくままに、
「すごいのね」って言っていた、
私の大切な主人のもの、迎え入れているのでしょうか。

今の時間が、夢の一幕であるように願いながら、私はそっと、目を閉じたのでした。


関連記事
08:18  |  「順子の日記」  |  Trackback(0)  |  Comment(8)
 | HOME |  NEXT